HHKBレビュー~iMacで1年間使ってわかったメリット・デメリット(Magic Keyboardと比較)

1年前から 、HHKB(Happy Hacking Keyboard)というパソコン用キーボードを使っています。

1年間使ってみたレビューをこの記事で紹介したいと思います。

私が愛用している、HHKB Professional BT 日本語配列/墨

疲れ知らずで、打つことが楽しくなるキーボード

HHKBには、次のようなメリットがあります。

  • HHKBは、静電気でキーのオンオフを判別するため、軽いキータッチで入力できます。体への負担も少なくなります。
  • 電気的な接点がないので、物理的な消耗が少なく、本体は高価ですが長持ちします。
  • キーの取り外しと取り付けが簡単で、中の掃除がしやすく、いつも清潔な状態で使うことができます。

慣れると、指になじんでくるような打鍵感を味わえます。使えば使うほど、打つことが楽しくなるキーボードです。

HHKBは、こんな方におすすめ

  • 長時間キーボードで入力作業をする方(プログラマー、ライター、ブロガー、ゲーマー)
  • 毎日使うものに、こだわりたいという方
  • パソコン作業による肩こりが気になる人

逆に、こんな方はおすすめしません

  • 経理事務や数字入力の多い方(テンキーが付いていないため)
  • 静かな環境で入力作業を行う必要がある方(割と音がします)

HHKBを使って良かったこと・メリット(アップルマジックキーボードとの比較)

このHHKBを買ったきっかけは、iMacのApple Magic Keyboardのスペースキーが壊れ、押しまま戻らなくなったことです。

Magic Keyboardは、薄く作られており、軽くて取り回しが良いのですが、構造上、耐久性が弱いのかなと思います。

HHKBとApple Magic Keyboardを比較しながら、HHKBの長所を紹介します。

打った時の感触・使い心地

Apple Magic Keyboard

  • キーストローク(キーを押したときの沈み込む量)が浅く、音は「ペチペチ」という感じ。
  • パンタグラフ構造のため、キーを一番下まで押す必要がありますが、浅いキーストロークなので、深く押し込む必要はないです。
  • ただ、打ったときの力がそのまま指にも返ってくるので、長時間入力すると、軽い疲れを感じます。

HHKB

  • キーストロークが深く、また、一番下まで押し込まなくても入力を感知してくれるので、軽いキータッチで打つことができます。
  • 打った力をキーボードの本体が吸収する感じです。長時間の入力作業でも、少ないストレスで行うことができます。
  • 音は「ゴトカチャ」という感じでしょうか(「カチャ」は、プラスチック製のキーが当たる音)。

実際に動画を見るとわかりやすいかと思います。

※動画で紹介されているのは、静音モデルです。

メンテナンスのしやすさ

HHKBは、キーの抜き差しがしやすい構造になっており、簡単に中を掃除することができます。

キーボードの内部は、汚れが溜まりやすいので、定期的な掃除が欠かせません。

HHKBのキーは、専用の器具を使うと取り外ししやすいです。私は、純正のカラーキートップセットに付属している工具を使っています。

Magic Keyboardのようなパンタグラフ式のキーボードは、一度キーを取り外すと、付け直しにかなり手間がかかります(外して元に戻らなくなったことが何度もあります…)。

耐久性

1年間、 HHKBを割とハードに使っていますが、壊れる気配はありません。

メーカーのサイトによると、3,000万回以上のキー寿命があるとのこと。

耐久性が良いということは、買い替えの回数が減るので、長期的に見てコストパフォーマンスも良くなるということになります。

壊れることを気にせずに使い続けることができるーーそんな安心感があります。

HHKBを使って気になったこと・デメリット

とはいえ、HHKBにも欠点があります。

  • ボタンを押したときの音が意外とうるさい
  • 厚みがある
  • モバイル用途には向かない
  • 取り扱っている店舗が少ない
  • 音が大きい

ボタンを押したときの音が意外とうるさい

前述の通り、割と大きな音がします。静かな環境では使いにくいかもしれません。

私は、買った後で、音の大きさに気づき、専用の吸振マットを追加で注文しましたが、最初から静音モデルを選択するという方法もあります。

また、ネットで探すと、消音のため、ハンドタオルを下に敷く方もおられるようです。

実際に私もハンドタオルを下に敷いてみました。低い音がかなりカットされ、ゴトゴトという音がなくなりました。

その反面、机の上で滑りやすくなり、安定性には欠けます。

吸振性、安定性を重視するなら、吸振マットを使うか、静音モデルを選ぶのが無難かと思います。

実際、音がだいぶ変わりましたので(とはいえ、底にマットを付けても、カチャカチャというプラスチック音はします)。

バード電子から発売されている、HHKB吸振マットHG(BT用) 。
マットを貼ると、本体記載のシリアルナンバーなどが隠れてしまうので、書き写して貼れる専用のシールが付属。

厚みがある

厚みがあるので、少し手首を上げて入力する必要があります。薄型キーボードに慣れた人は、逆に疲れるかもしれません。

そこで、パームレスト(手のひらを置くクッションのようなもの)があると便利です。

HHKBは愛好家が多いので、サードパーティー製のアクセサリが多数販売されています。

パームレストはFILCOというブランドのものが有名で、私もこれを使っています。

FILCO Genuine ウッドリストレスト のSサイズ(小)が、HHKBとほぼ同じ幅です。

  • 底面に切り込みがあり、長期間使っても木が反りにくくなっています。
  • ゴムパッドが付いているので、滑りにくいのも特徴です。

パームレストは、低反発素材のものが多く出回っています。低反発素材は、長い間使っていると劣化してしまうのが難点です。

一方で、木製のものは、頑丈で劣化の心配がありません。手触りも良いので、長く使うには最適だと思います。

FILCO Genuine ウッドリストレスト Sサイズ(小)。
HHKBの手前に置いて使う。キーボードと同じ高さに掌を置くことができる。

モバイル用途には向かない

HHKBをカバンに入れて持ち歩き、外出先でMacbookやiPadに接続して使っている愛好家の方もおられるようです。

私も一度だけ外に持ち出して使ってみましたが、カバンの中でかさばる上に、重量もありますので、モバイル用途では使いにくいという印象です。

iPadにはApple純正のフォリオキーボードが良いと思います。薄くて軽いし、なにより接続の手間がかからず、開いたらすぐに使えるのが良いですね。

取り扱っている店舗が少ない

百聞は一見にしかず。打鍵感を試すには実際に触ってみるのが一番なのですが、置いてある店舗は限られているようです。

HHKB公式のTwitterでも紹介されている通り、セブンイレブンのATMが静電容量無接点方式のキーボードを採用しています。

近隣に実機が置いてあるお店がなくても、身近なところで静電容量無接点方式特有の打鍵感を試すことができます(厳密にはHHKBのキーと同じものではないですが、キータッチはかなり近い印象です)。

後悔しないHHKBの選び方

HHKBは様々なバリエーションがあります。高い買い物であり、最初はかなり迷うと思うので、選ぶときのポイントを紹介します。

日本語配列(JIS配列)と英語配列(US配列)、どちらが良いか

HHKBには、日本語配列・英語配列の二種類が用意されています。

これまで日本語配列に慣れ親しんだ方は、日本語配列(JIS配列)のモデルを選んだ方が良いと思います。

英語配列は、矢印キーがなかったり、記号の配列が日本語配列と違ったりしますので。

白モデルか黒モデルか

HHKBは、「墨」(黒色)と、白色モデルがラインナップされています。

私は、渋めな「墨」を選びましたが、文字の印字も黒い色のため、照明が暗いときは見えにくい場合があります。

「墨」はブラインドタッチが完璧な方向けですね。最初に選ぶ方は、白色モデルが良いと思います。

※Liteモデルは別物

多くの方がレビューで書いている通り、廉価版のHHKB Liteモデルは、今回紹介したモデルとは別物です。

Liteモデルは、メンブレン式なので、この記事で紹介しているような、静電容量無接点方式ならではのメリットは享受できません(その分、価格はかなり安くなっています)。

HHKBを使うときのポイント

HHKBは、他のキーボードにはない独特なキーボードです。使うときに気をつけておきたいことは次の通りです。

  • チルト位置の調節
  • 修飾キーの設定
  • スイッチ設定
  • テンキーの用意
  • 電池はエネループで

チルト位置の調節

HHKBは、チルト機構でキーボードの傾きを3段階で調節することができます。

吸振マットを使っているからかもしれませんが、個人的には、角度ゼロ(スタンドを立てない状態)が、一番使いやすいと感じます。

HHKBのチルト機構(写真に写っている本体の左下部分)。
チルト2段階と角度ゼロの合計3段階の角度調整が可能。

修飾キーの設定

HHKBの底面にある小さなスイッチ(DIPスイッチ)を切り替えることで、修飾キーや矢印キーの割り当てをカスタマイズすることができます。

(WindowsとMacのモード切り替えも、このスイッチで行います)

私の割り当て設定は次の通りです。ご参考に。※MacOSで使用

HHKB側のDIPスイッチ設定

  • SW1→ON(Macモード)
  • SW2→ON(「Fn」を「Control」に)
  • SW3→OFF(「BS」はバックスペースとして使う)
  • SW4→OFF(矢印キーはそのまま)
  • SW5→ON(左の「◇」と「Alt・Option」を入れ替え)
    ※最終的に「Fn」を「Command」にするため(後述)
  • SW6→ON(触ったらすぐに入力したいので)
    ※OFFは省電力モード。30分操作がないと、電源が切れるので、その都度電源スイッチを操作する必要があります。ONにすると、キーを押すとすぐに使えるようになりますが、電池の消耗は早くなります。
蓋を外すと現れるHHKBのDIPスイッチ。
一部のキーだけだが、好みのキー割り当てを設定できる。

HHKB本体のキーの入れ替え

  • SW5をONにしたので、左の「◇」と「Alt・Option」のキートップを入れ替え
個人的な好みで、左の「◇」と「Alt・Option」のキートップを入れ替えた。
「◇」と「HH」に「Control」キーを割り当てていることになる。

Mac側の設定

  • Macの「環境設定アプリ」キーボード>修飾キー
  • 「Caps Lock」は使わないので、「Control」を割り当て。
  • 「Command」と「Control」と入れ替え(「Command」に当たる「◇」キーが、他のキーと同じサイズでがわかりにくいので、一番左下のキーを「Command」に)。

一番左下のキーが「Command」の役割を担うので、Windowsのような使用感になります。いろいろと試行錯誤しましたが、最終的にこの形になりました。結局は好みの問題ですので。

このように、自分の好きなようにキー配列をカスタマイズできるのが、HHKBの便利な機能のひとつです。

<追記>最新モデルのHYBRIDシリーズは、Windows限定ですが、PCのソフトウェアでキーマップを行えるようになりました。

テンキーの用意

HHKBのラインナップには、テンキー付きのモデルがありません。数字入力の多い人は、別にテンキーを買い求めた方が良いでしょう。

私は、電卓機能付きのワイヤレステンキーを愛用しています。

HHKBのテンキーとして併用している、Satechi ワイヤレススマートテンキー
電卓モード付で、計算結果をPCに送信することができる。
(Bluetooth接続)

電池はエネループで

最近は本体充電式の無線キーボードが増えてきましたが、HHKBは頑なに電池式を貫いています。

本体充電式にすると、キーボード本体よりも先に内臓バッテリーが劣化してしまうので、電池式を採用しているのだとか。

使用する電池は単三乾電池2本、電池の持ちは2〜3ヶ月。充電式のエネループを用意しておくと長期的にはお得です(予備を含め、4本入りを買っておくと良いです)。

また、本体後ろにマイクロUSB端子があり、モバイルバッテリーからの給電も可能です。

HHKB導入の一番の魅力→「文章を書くことが今まで以上に楽しくなる」

HHKBは、長時間集中して文章を書くときに、ソフトなキータッチで入力でき、押し心地が快適で、「手になじむ」「指に吸い付く」という言葉がぴったりです。特に長い文章を書くときに実力を発揮します。

私はもともと、キーボードで文字を入力する作業は好きでしたが、HHKBを使うことで、より楽しさが増したように感じます。

これまでは、Apple Magic Keyboardのような薄型が良いと思っていました。薄いキーボードは、キーストロークが浅いので、打鍵の力がダイレクトに指にかかり、長時間作業を続けると、指先が痛くなってきます。

HHKBは長い時間の作業でも、ストレスなく入力することができます。長い文章を書くことが多い方にぜひおすすめしたいキーボードです。

PFU HHKB Professional BT 日本語配列/墨

<追記>2019年12月、HHKBがフルモデルチェンジしました

無線モデル

上記はすべて、Bluetooth接続とUSB-C接続両方に対応しています( 「HYBRID」 モデル)。

また、接続するデバイスを4台まで登録しておくことができ、デバイス間の切り替えもショートカットでスムーズに行うことができます。

※私が今使っているBTモデルは、別のデバイスに切り替えるとき、今使っているデバイス側でBluetoothを一旦切る必要があり、操作が若干煩雑です。

有線モデル

上記の他、有線(USB-C接続)だけのモデルも発表されました。値段的にはこちらの方が求めやすいかもしれません。

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この記事を書いた人

じゅんごSHISHOU

じゅんごSHISHOU

デジタルガジェット好き住職の趣味のブログです。
WEBデザイン・DTP・写真撮影・動画編集などの情報を配信します。
 
豅 純吾(ながたに じゅんご)
島根県松江市を拠点に、Webデザイナー・グラフィックデザイナー・カメラマンとして活動(公式サイト:Nagatani Jungo Net
 
浄土真宗本願寺派 順光寺住職
松江水燈路・チーム水燈路運営委員会・広報統括